スタートアップ企業の創業メンバーが語る「こんな社長についていきたい」20のリスト③ 組織マネジメント編

株式会社イノヴィスタ・代表の岩﨑です。
皆さんの会社で、こんな課題を感じたことはありませんか?
・幹部社員が育たず、経営層が忙殺されている
・会社のビジョンを示しても、社員がピンときていない・動いてくれない
・ 決断を下すたびに、社員の反発や不満が生まれてしまう
もし一つでも当てはまるなら、社員から「この社長についていきたい!」と思われる経営者の共通点 を知ることで、組織づくりのヒントが得られるかもしれません。
今回は、東京都内のスタートアップ企業に勤める山田さん(仮名) に、「こんな社長についていきたい」というテーマでお話を伺いました。山田さんは創業期からスタートアップ企業に在籍し、現在はグループ長としてマネジメントを担当。現場の最前線で見てきた「経営者のリアルな理想像」 を語っていただきました。
社員が自発的に動き、組織が成長する経営者には共通点があります。
① ビジョン・戦略の可視化
② 決断力・実行力
③ 組織マネジメント
④ 人材育成
⑤ コミュニケーション
これらを5回に分けてお届けしますので、興味のあるテーマからぜひご覧ください。
今回は、会社全体の仕組みづくりの根幹となる「組織マネジメント編」をお届けします。
8.人事評価制度がある・可視化されている
給与が上がる理由や制度が明確に作られており、公平な評価基準に基づいて処遇される環境では、社員は安心して努力できます。「自分の努力が報われている」と感じることができる環境は、社員が主体的に動く組織づくりに不可欠です。また、経営の透明性が高いと、経営陣が社員と同じ目線で課題を共有しやすくなり、組織全体の結束力が強まります。
評価が不透明だとモチベーションが低下し、離職の原因にもなります。明確な基準を設けることで、社員の納得感が高まり、組織全体の士気向上につながります。
9.社長の考え方・事業の未来像を理解している経営幹部がいる
社長のビジョンや事業の方向性を理解し、それを実現するために行動できる経営幹部がいることは、組織の成長にとって重要だと思います。社長の考えを深く理解し、的確な意思決定ができる幹部がいれば、毎週・隔週・毎月などの頻度で、ビジョンや事業の方向性を社員がインプットする機会が増えるので。
社員から見ると、社長が発する言葉がパッと理解できないことがあるのですが、その通訳となる経営幹部がいてくれると、より組織全体に浸透すると思います。
10.経営幹部に社員が相談しやすい環境である
経営幹部が現場の社員にとって話しやすい存在であることも、安心感に繋がります。社員が気軽に相談できる環境が整っていると、問題が早期に発見され、解決策を迅速に講じることができます。
また、社員が不安を感じた際に、経営幹部が親身に話を聞いてくれることで、職場の安心感が高まります。
11.社員の健康管理への配慮
健康管理に配慮してくれる社長は、社員からの信頼が厚いです。単に「体調に気をつけろ」と言うだけではなく、長時間労働が続いているときに「ちゃんと休めている?」と気にかけてくれたり、体調が悪いときに「無理しないで、今日は早めに帰ってね」と声をかけてくれるような気遣いがあると、社員としてはすごく安心できます。
12.多様性の受容
性別や年齢、国籍に関係なく、それぞれの強みを活かせる環境を作ってくれる社長は、社員にとってありがたい存在です。私の勤める会社ではフレックスタイム制度やハイブリッドワーク(出社とリモートの組み合わせ)が’あるので、働きやすさを実感できます。
13.学び続ける姿勢
業界の最新動向を把握して、それを社員にも共有してくれる社長がいると、「自分ももっと学ばなければ」と刺激を受けます。また、外部セミナーの参加を推奨されたり、おすすめの本を共有してもらえると、社員もスキルアップしやすくなります。一時期、営業に関するおすすめ書籍がセールス部署の教科書になっていたことがありました。
「社員の成長=会社の成長」と考えてくれる社長がいると、安心して長く働ける会社になると思います。
当てはまる項目はいくつありましたか?
「幹部にもっと任せたいが、適切なマネジメントができているか不安…」と感じた方は、1on1スキル習得講座 で、幹部が主体的に動く仕組みをつくりましょう。「社長がすべて決める組織」から「幹部が考え、行動する組織」へ変わることで、経営の負担を大幅に減らすことができます。
次回は「人材育成編」をお届けします。