ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)はみんなで育てるもの。見直した理由と、再定義した内容

2025.04.16
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)はみんなで育てるもの。見直した理由と、再定義した内容

MVVをブラッシュアップすることの重要性

現代は「VUCA(ブーカ)」の時代と言われ、変化が激しく、先の見通しが立ちにくい社会に私たちは生きています。そんな中で、企業が立ち返るべき「原点」とも言えるのが、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)です。

株式会社innovistaでは、2025年4月にMVVのブラッシュアップを行い、今の時代にふさわしい新たな旗印を掲げました。MVVは単なるスローガンではなく、メンバー一人ひとりの判断や行動の軸になるものです。

また、こうした時代には、ソートリーダーシップ(思想的リーダーシップ)がより一層求められます。ここで重要なのは「ソート=思想・考え方」であり、それを経営者だけでなく、現場の一人ひとりが言葉にして発信できることが、組織の一体感や信頼性を高める鍵になります。MVVはまさに、その「ソート」を組織全体で共有し、表現していくための道しるべです。

この記事では、MVVを見直すことの意義をVUCAの時代の文脈で紹介しながら、私たちがどのようにMVVを刷新したのか、その背景と想いをお伝えします。

生きたMVV

かつては、安定した市場環境や一貫した価値観の中で、企業の方針は一度決めたらしばらく変えない、ということも当たり前でした。けれど今、私たちが向き合っているのは、価値観が多様化し、社会の前提そのものが日々揺らぎ続ける時代です。

特に、社員の働く価値観や、企業に求められる社会的責任も年々変化しています。その中で、一度決めたMVVをそのまま使い続けるのではなく、「今の私たちらしさ」と「これからの未来に必要な視点」の両方を見つめ直すことが重要になってきました。

また、ソートリーダーシップの観点からも、「考えを発信する組織」であることが問われています。企業がどんな未来を信じ、何に重きを置いて進んでいるのか。それを代表者だけでなく、現場の社員一人ひとりが語れること。自分の言葉で語ること。それが企業としての信頼や共感を育み、共に歩む仲間を増やしていくのです。

私たち株式会社innovistaは、このVUCA時代において、組織の軸を再確認し、メンバー一人ひとりの言動とつながる「生きたMVV」をつくる必要があると感じました。

innovistaが大切にしているMVVづくりのスタンス

MVVのブラッシュアップにあたり、私たちが大切にしたのは、言葉を「決める」ことではなく、「見つけていく」ことです。 MVVは経営者が一方的に発信するものではなく、組織の中にすでに流れている価値観や想いを、丁寧にすくい上げ、言語化するプロセスだと考えています。

そのため、今回のMVVの見直しでは、経営メンバーだけでなく、現場で活躍する社員や、関わってくれている多様なステークホルダーとの対話を通じて、「私たちらしさ」をあらためて掘り起こしました。

私たちがつくりたいのは、“飾るためのMVV”ではなく、「日々の判断や行動に自然と立ち返れる言葉」であり、「誰かに伝えたくなるような、自分ごとの言葉」です。 そんな想いで、ブラッシュアップを重ねた結果、いまの時代と、これからの未来に向けてふさわしいMVVがかたちになりました。

株式会社innovistaのMVV説明

ミッション(Mission)

「居心地のいい場を創り、一人ひとりが自分らしく生き、働ける世界を広げる」 【理由】 組織や社会の枠にとらわれ、自分らしさを見失っている人を支援したい 安心できる場を提供することで、人々が本音で語り、自己表現し、一歩踏み出せるようにする エグゼクティブコーチングや1on1講座、焚き火コミュニティを通じて、互いに応援し合い、成長できる組織や社会をつくる

ビジョン(Vision)

「自律し、イキイキと生きる人が増える社会を共につくる」 【理由】 自律した個人が増えることで、組織や社会全体が活性化する 互いに応援し合い、成長し続ける文化を広げることで、誰もが自己表現できる場をつくる 焚き火コミュニティのように、垣根のない繋がりを大切にし、多様な人々が安心して集える場を増やす

バリュー(Value)

  • 居心地の良い場を創る

心理的安全性と「聴く」を大切にし、一人ひとりが安心して本音で語れる場を育む

  • 自分らしさを尊重し、応援する それぞれの個性や価値観を大切にし、自分らしく生きる人が増える社会を支える
  • 一歩踏み出す勇気を後押しする 「やってみよう」と思えるきっかけをつくり、小さな挑戦を応援する
  • 共創し、つながりを広げる 組織や個人と協力しながら、互いに学び合い、より良い未来を応援する
  • 思いやりと支え合う文化を育む 互いに応援し合い、支え合うことで、イキイキと生きる人が増えるコミュニティをつくる

おわりに 〜MVVは育て続けるもの〜

MVVは一度つくったら終わりではありません。 むしろ、そこからがスタートです。

時代の変化や組織の成長とともに、言葉も意味合いも、育ち続けていくものだと私たちは考えています。 今回のブラッシュアップを通じて実感したのは、「MVVはつくるものではなく、みんなで育てるもの」ということ。だからこそ、トップだけでなく、現場の一人ひとりが自分の言葉で語り、行動に映していくことが大切なのです。

この記事を読んでくださっている方の中で、 「うちのMVV、いまのままでいいんだろうか」 「組織の方向性が、なんとなくぼやけてきている気がする」 そんな想いをお持ちであれば、ぜひ一度立ち止まって、MVVを見直す時間をとってみてください。

株式会社innovistaでは、MVVのブラッシュアップや再構築のプロセスを、経営者やチームとともに伴走しながらサポートしています。組織の中にある想いや文化を言葉にし、現場に根づく「生きたMVV」を一緒につくっていくお手伝いができます。

「自分たちらしい言葉で、未来を描きたい」。そんな想いをお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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