AOIみらいの未来を見つめる。
振り返りから紡がれる成長物語。

対談
2023.12.02
AOIみらいの未来を見つめる。<br>振り返りから紡がれる成長物語。

AOI みらい税理士法人の代表取締役 杉山様が、1on1を振り返り、その効果について語ってくれました。社員との定期的な対話が安心感を生み、個々の成長と目標達成につながると語っています。定期的な振り返りによる心理的安心感がチーム力を促進し、税理士事務所の未来に新たな風を吹き込んでいます。

岩﨑

よろしくお願いします。2023年2 月から毎月社員12名の方に1on1 をさせていただいておりますが、社員の方が変容したとか、何か感じる部分はありますか?

杉山様

1on1のレポートが上がってくるので、まずそれをやっていることの安心感っていうのがあります。それまでは、私自身がやってましたが、1on1 を継続してやることは大変で、かえって振り返りが充分にできなかったんですよね。振り返る時間が取れないとか、その場で話しているからそのままにしていることが結構多かった。岩﨑さんに社員の1on1を任せてから、会社全体の振り返りが改めてできる。私が1on1 レポートを見ることでこういうことが起きてるんだっていうことがよくわかるようになりました。

中身については、初めは外部の人に1on1 をやってもらうってどういうこと?みたいな声がありました。正直ふわっとした感じでスタートしてしまったのもあるのですが。しかし、今は、ちゃんとお話する機会、振り返る機会ってことを皆さん理解してやっているし、「ここで言えてよかったです。すっきりしました。」みたいなことを後で共有してたりとかしています。 週のミーティングのとき、「昨日岩﨑さんと話して、すごくすっきりしました!よかったです!」と言っている人もいるので、本当に安心感があります。 社員たちも1on1 を通して、自分のことの振り返りがしっかりできるようになっていると感じてくれているようです。

岩﨑

社員のみなさんには、今後どんなことに期待しますか?

杉山様

やっぱり目標とのリンクっていうところですかね。目標に対してのコミットが薄いわけではないんですけど、もう少しコミットがあってもいいと感じています。そのときは多分話したいことが先行するので、それはそれでいいんですけど、やっぱり忘れちゃいけないのは振りかえって、今動いている自分の目標とどうリンクさせていくのかっていうところに繋げていくというか、その部分があると、よりその仕事の成果として出てくると思います。だから何か取り組んだ方がいいかなと思ったことがあったらそれを設定した目標に乗せてもいいかなって思います。優先度の高い話もあったりするのですり替えてもいいのかなとは思いますね。自分自分の使命感とか、そういう内在化されているものに結びついている他の仕事が結びついていくとか、モチベーションの話であったりとかもあると思います。 1on1 は、本来の目的である振り返りという時間なので、そこに関しては今の段階としてはできているのかなと思います。

岩﨑

税理士事務所は、これから12 月、期末に向けて大変忙しくなってくると思います。
業務の時間が足りないって思っている社員の方も多いと思いますが、その中での1on1 についてどう思われますか?

杉山様

どんなに忙しくてもマストです!
外したら結局1 ヶ月置いてけぼりになる話なんですよね。振り返せずに進んでいくっていうのは、俺も時々やっちゃいますけど、 あの、苦しくなっちゃうんだよね、振り返った時に、振り返る容量も多くなっちゃうし。理想はね、自分で1週間に1回は振り返ってほしい。うちは日報を皆さん書いてるから、自分のその日報を見れば、何をやったか見れるわけですよ。それで、ToDo とかもそこでやるようにしてるので、どんなことが起きて、どんなことを処理してったかっていうのは、全部見えているから、そういうのを振り返りまとまるのが1 ヶ月だと思う。それを1on1 でやっているということになる。
忙しいから1on1 やれませんっていうのは、やれない理由について振り返ってくださいと思う。そのために、事前に30分振り返って、1on1で30分振り返って、この1時間を作るためにどうしたらいいかってことを考えてほしい。それすらできないんだったら、うちではやれないですよっていうこと。 それぐらいAOI では振り返りを大切なものとして捉えています。

岩﨑

振り返りをすごく大切にされているのですね。

杉山様

AOI では週次ミーティングで、振り返りからの気づきを共有してもらうってことをしています。5 分もあればできるので、その中で気付いたこと、感じたことを週次ミーティングで共有してねという風にしています。それを4 週たった時にまとめて話をする。週次ミーティングの時には言えないこともあるかもしれないから、そういったことを書き留めといて、1on1 に臨めばいい。
これは健全でいるための話なのです。
やっぱり言語化するのは、すごく大事です。その言語化することを繰り返していくことで、すごく自分のことがよく分かってくようになっていく。そういった意味合いでの健全なのだと思います。
だから、1on1を上司がやらずに外部に任せるっていうのは、俺は正解なんじゃないかなって思っていて。

岩﨑

上司がやらない方が良いことには何があるのでしょうか?

杉山様

もちろん、しっかりトレーニングされた上司ならいいのでしょうけど、聴くっていうのは難しいですよね。相談とは違うから。 企業で1on1 が形骸化するっていうのは、そういうとこにあるのだと思う。質問とか、そういう状況を喋ると、上司はそのことについて答えを教え、上司ばっかり喋るようになってしまう。
これって相当コーチングとか、1on1 のトレーニングをしないと上司としては難しいですよ。私でも難しいですから。「それはね」とか「これはダメ」などをやっぱり言ってしまう。
1on1 を委託するということは企業にとって1 つのメリットだと思います。ただ上司がやっていこうとなった時は、上司を教育していけばいいだけの話になる。
現状のAOI の状況としては難しいです。例えば部下5 人と1on1 するとしたら6 時間必要でしょう。そうすると管理職っていう範囲に入ってないと、それはできないですよね。だから、中小企業にとっては、外部にお願いした方がいい。ただ、上司と部下との関係性とか、信頼関係とか安全性とかっていうのを担保するっていう意味では、社内の人がやった方がいいのかな。
しかし、それはちゃんとトレーニングをした人じゃないと絶対無理だよねっていうのはあるし、その人たちに対しても トレーニングのメンテナンスが絶対必要になってくるような分野の話だっていうことは、私自身も自分でやってみて思ったこと。管理者向けの教育システムがないと無理だし、それができないならやめた方がいいと思う。 効率的ではないし、トラブルのもとになるし、成長性は望めない。

岩﨑

杉山CEO は1on1 についてご自分で学び、経験もされているので、外部へお願いするメリットを感じてらっしゃいますが、そこまで深く考えられてない経営者は多いと思います。

杉山様

そうですね。社長がやることに関しては、別に私は悪いとは思っていないです。 時間があって、やれる範囲でやるのは、1on1 というか、社員と話す時間は絶対に設けた方がいいっていうことは思っている。社長や経営幹部がやるのはOK と思っていますが、上司がやるのはそのレベルに達していないと無理ですよねっていうのはあります。1on1 をお願いしてからしばらく思っていたのは、少し社員と経営陣との間に距離感ができたなって。話す機会が減っちゃったから、 単純にそういう話なんですよね。ただここ半年ぐらい動いてきて気づいたのは、 社員が自分のことをよく喋れるようになってきているんです。
そういう意味では、私から社員に声をかけることで、そこから話が発生していくっていうことが起きている。私から声かけしていくっていうのを、1 つのテーマにしています。
喋れるようになっているなとすごく感じるので、とにかく細かく言わなきゃいけないステージは、AOI では多分通り過ぎたと思うんですよね。主体性もって動き始めたと感じるのは、やっぱり1on1 やって内在化されているからなんですよね。自分の状況に不満を持ったまま動いていると、ずっとそのままなんですよ。あれ、どうしたらいいですか?こうしたらいいですか?というようなところにずっとモヤモヤしているんだけど、今は溜め込まずにみんながみんなそれぞれ喋っているから、話しやすい環境ができているのだと思います。

岩﨑

心理的安全性ができている?

杉山様

そうですね!心理的安全性が組織風土としてできてきている。
その場では解決できない問題や、複合的に要素が絡んでいる問題などは、チーム内で解決するための議題が出るということが起きている。

岩﨑

チームとしても効果も出てきているのですね。

杉山様

今までは何かあると、私や経営幹部に相談してきましたが、それがだいぶ緩和されてきていると感じます。チームで動いていくということが見えてきたのかなと思います。
ちょっと寂しい気持ちもあるんですけどね。でもそういう状況をつくっていかないと私自身が動けなくなるので。
だから、つまんないことでも、こっちから話しかけるということを意識するようにすると、乗っかって喋ってきたりとか、あれなんですけどみたいな感じの話が出てきたりとか、 本当に皆さんよく喋ってくれるので。
長くいる人たちは、私と1on1 をやったことで、一旦膿出しみたいなのは終わったと思う。そこまでは、やっぱり社長が関わるべきだと思います。社員たちが持っている膿は社長が1 回拾う必要がある。そこで話を聞いてくれて、受け入れる体制があるんだよっていう心理的安全性をつくった方がいいと思うから、人数が少ないときは、やっぱり社長がやった方がいいのだと思います。
今12人いるでしょう。もう無理ですよ。12時間以上も詰め込んでも空けられるかどうか。
12 月に評価面談もあるけど、めちゃくちゃ負荷がかかる。7月の評価面談の時に思ったことがある。
資料がしっかりまとまっているのは、やっぱり毎月1on1 をやっているからですね。半年間をさかのぼって振り返るわけじゃない。 毎月振り返りをしているから、それを繋ぎ合わせていくだけなので。本人たちも圧倒的に心理的負担は少ないですよ。半年振り返ってネタが無いなんてことは絶対ない。だから、月1 回振り返ることって大切ですよね。

税理士法人AOIみらい

https://aoi-mirai.jp/

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