スタートアップ企業の創業メンバーが語る「こんな社長についていきたい」20のリスト⑤ コミュニケーション編

株式会社イノヴィスタ・代表の岩﨑です。
皆さんの会社で、こんな課題を感じたことはありませんか?
・幹部社員が育たず、経営層が忙殺されている
・会社のビジョンを示しても、社員がピンときていない・動いてくれない
・ 決断を下すたびに、社員の反発や不満が生まれてしまう
もし一つでも当てはまるなら、社員から「この社長についていきたい!」と思われる経営者の共通点 を知ることで、組織づくりのヒントが得られるかもしれません。
今回は、東京都内のスタートアップ企業に勤める山田さん(仮名) に、「こんな社長についていきたい」というテーマでお話を伺いました。山田さんは創業期からスタートアップ企業に在籍し、現在はグループ長としてマネジメントを担当。現場の最前線で見てきた「経営者のリアルな理想像」 を語っていただきました。
社員が自発的に動き、組織が成長する経営者には共通点があります。
① ビジョン・戦略の可視化
② 決断力・実行力
③ 組織マネジメント
④ 人材育成
⑤ コミュニケーション
これらを5回に分けてお届けしますので、興味のあるテーマからぜひご覧ください。
今回はシリーズ最終回、①〜④のすべての基盤となる「コミュニケーション編」をお届けします。
17.話し方がポジティブ
「できない理由」ではなく「どうやったらできるか?」を常に考え、チームに前向きな発想を浸透させる社長は魅力的です。
社長の言葉一つで、社員の士気は大きく変わります。たとえば、厳しい局面に直面したとき、社長が「これは厳しいな」と言うのか、「この状況を乗り越えれば、さらに強い組織になれる」と言うのかでは、社員の受け取り方も大きく変わると感じています。
18.話を聞いてくれる
部下や周囲の声に耳を傾けてくれることで、社員は自分の考えを安心して伝えられます。社長の意見を押し付られる場面が多いと、「提案して否定されたら嫌だな」という気持ちが先行して、意見を何も言わない方が波風立たなくていいや、と思ってしまうんですよね。
また、「こうすれいい」と正解を出すのではなく、「あなたはどう思う?」と問いかけ、考えを引き出してくれると、さらに安心感を持って意見を伝えられます。そして「いいんじゃない、それやってみようよ」と言われると、承認された気持ちになってとても嬉しいです。
19.誰に対しても態度が変わらない
特定の人だけを特別扱いすることなく、公平な姿勢を保つことで、社長への信頼度は変わると思います。たとえば、新入社員でもベテラン社員でも、社長が同じように丁寧に話を聞き、意見を求めることで、「この会社では誰でも発言できる環境なんだ」と感じます。
20.組織が拡大しても社員一人ひとりの活躍や成長を見ている
組織の規模が大きくなり、社員数が増えても、一人ひとりの活躍や成長を見逃さず、適切なタイミングで声をかけることで、社員のモチベーション向上につながります。私自身、会社立ち上げ時から在籍していて、どんどん人数が増える過程を見ていますが、私の存在感が薄まったと感じたことはありません。
声かけは、本人に直接行う場合もあれば、本人の上司を通じて伝えることもあります。どのような形であれ、「社長は自分のことを見てくれている」と感じられることが、社員にとって大きな励みになります。
以上、スタートアップ企業の創業メンバーが語る「こんな社長についていきたい」20のリストをお届けしました。
これら20の要素は、それぞれが独立したものではなく、相互に関連し合って真の経営力を形成するということです。
特に重要なのが会社の仕組みづくりの根幹である組織マネジメントです。社長のビジョンや事業の方向性を理解し、それを実現するために行動できる経営幹部の存在は、組織の成長に不可欠です。経営幹部が社長の考えを正しく理解し、現場に適切に伝えることで、会社全体のパフォーマンスは大きく向上します。
弊社の1on1スキル習得講座では、次世代リーダーの育成に必要なスキルを体系的に学ぶことができます。ぜひ、経営幹部の育成にお役立てください。